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アーチコラム 肉離れをしてしまった短距離選手の皆さんへ

 
こんにちは!
 
名古屋市緑区のスポーツラボ鍼整骨院で働いている伊藤です。
柔道整復師の資格を持ち、3月の名古屋シティマラソンではハーフマラソンを完走しました。
 
 
 
今回は短距離選手の皆さんに、特にもも裏の「ハムストリングスの肉離れ」についてお話ししたいと思います。
軽くみられがちな肉離れの脅威について知り、正しく・早く対処して完治させましょう!
 
 
 
 
 
 
 
 

 目次

 

 

①肉離れって何?

  

 
肉離れは、スポーツ中に筋肉に急な負荷がかかることで起こる筋肉の損傷や断裂です。
軽いものから重いものまであり、症状によっては歩けないこともありますが
どんな程度の肉離れでも軽く考えてはいけません
 
 
 
 
 
 

肉離れの種類  

  

 
肉離れには、軽症・中等症・重症の3段階があります。
 
軽症:少しの出血があり、歩けるけれど痛みがある状態(復帰まで2週間程度)
 
中等症:筋肉から腱にかけて損傷があり、歩くのが辛い(復帰まで2~10週間)
 
重症:筋肉が断裂し、歩けないほどの痛みがある(復帰まで2~16週間)
 
どの程度であれ、しっかり治療とリハビリを行うことが大切です。
 
 
 
 
 

②痛める場所と原因

  

 
 
短距離選手は、筋肉の負担のかかり方が動きや姿勢によって異なります。
ハムストリングス(太ももの裏)の肉離れも、どの部分を痛めるかによって原因が異なります。
 
 
お尻に近い部分:接地の瞬間にハムストリングスが過剰に伸びることから起こりやすい。特に骨盤が前傾している選手に多いです。
 
 
 
 
 
 
膝に近い部分:地面を蹴るときに、骨盤が後傾しているとお尻の筋肉がうまく働かず、膝近くのハムストリングスに負担がかかりやすいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
外側・内側:蹴り足を前に出す瞬間や、地面から足が離れる瞬間にハムストリングスの外側や内側が大きな負担を受けます。
 
 
 
 
 
 
 
 

③受傷~復帰まで

  

 
肉離れした筋肉は炎症がおさまる頃に、損傷している箇所をとりあえずコラーゲンを埋めて治そうとします。
損傷度合いを無視した不適切な時期・負荷の運動や、長期間の固定、放置をすることによって瘢痕組織となります。
コラーゲンは筋肉の線維と違って伸び縮みしにくい組織なので、それがしこりのような形で残る
全力で走った時の筋肉が伸ばされる動きに耐えられず、また損傷してしまいます。
瘢痕組織が残らないようにするのも、再発を防ぐポイントのひとつです。
 
 
そして元々身体が硬すぎて血流が悪かったり、そのまま放置して治す働きを助けなかったりした場合
損傷・断裂したところがくっつきにくく、痛みが長引いたり、再生するために必要な栄養が中々巡らず
筋肉の修復が満足に行われなかったり、血腫が引かず筋肉が骨のような硬い組織になってしまったりするため
治りにくい・再発する・合併症が起こってしまうリスクは高まります。
 
 
 
 
 
肉離れをしてしまった状態から復帰までに、やらなければならないリハビリはたくさんありますので、その流れをご紹介します。
 
 
 

受傷後~炎症が収まるまで

  

 
・電気治療、鍼治療、超音波治療などで炎症を早く引かせる
 
・肉離れしたところはあまり刺激せず、動いていないお尻の筋肉や、反対側のもも前の筋肉など、周りの筋肉の動きを出す
 
・痛みなく動かせる上半身のトレーニングを行う
※走るためには特に上半身の回旋の動きも重要です!
 
 
 
 
 
 
 
 
 

3日目くらいまで

  

 
・肉離れをしたところが癒着しないよう、徐々に痛めた部分への治療開始
 
アイソメトリックトレーニング開始
筋肉を伸び縮みさせずに行うリハビリ
 
 
 
 
 
 
 
 
・ハムストリングスと逆の動きをするもも前の筋肉を働かせて、ハムストリングスの働きを軽減させる
 
 
 
 
 
 
 
 
体力を落とさないようにエアロバイクを軽い負荷から開始
 
 
 
 
 
 
 
 

1週間くらいまで

  

・ハムストリングスの硬さが損傷していないところと同じくらいになるように治療を進める
 
コンセントリックトレーニング開始
筋肉を縮めながら力をつけるリハビリ
 
 
 
 
 
・ハムストリングスのストレッチ
 
 
 
 
 
 

1~2週くらいまで

  

 
・コンセントリックトレーニングのレベルアップ
チューブをつけたりして負荷を徐々に高めていきます
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・走りでハムストリングスの負担を軽減させるために必要なお尻の筋肉を強化
 
 
 
 
 
 
 

2週目以降

  

 
・ジャンプ動作を活用したリハビリ
 
 
 
 
 
 
 
 
・ジャンプ動作で痛みがなければ、ジョギングからスタート
徐々にランニング→ダッシュへレベルを上げます
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・ダッシュができた時、スタートダッシュも痛みを確認しながら取り入れます
 
 
 
 
 
 
再発させずにできる範囲を増やしていくには、筋肉の状態を把握しつつリハビリを調整する必要があります。
 
復帰する時には、ケガをする前よりも動ける状態での復帰を目指しています。
 
 
 
※あくまでも目安のため、リハビリの経過は肉離れの損傷程度によって変化します
 
 
 
 
 

④再発を防ぐ方法

  

 
ハムストリングスの肉離れは繰り返しやすいので、予防が重要です。日常的にできるケアとしては以下の方法があります。
 
 

自宅でできる方法

 
1. ハムストリングスのリリース(筋膜リリース):筋肉の柔軟性を高め、過度な緊張を防ぎます。
 
 
 
テニスボールより硬めのボールをイスともも裏で挟み、前後にボールを転がしてほぐします(1分間)
 
 
 
 
 
 
 
 
2.ハムストリングスの ストレッチ:筋肉を柔らかく保ち、可動域を広げます。
 
 
 
骨盤から姿勢を正し、ももの付け根から身体を前に倒して伸ばします(20秒間)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

⑤まとめ

  

 
 
 
肉離れは、適切に治療しないと再発することが多い怪我です。
「もう治った」と思って無理をすると、再び同じ場所を傷めてしまうことが少なくありません。
 
 
適切な治療とリハビリを行い、再発を防ぐためのケアを続けましょう。
 
そして、再発したくないと思ったら、しっかりとした予防法を取り入れることが重要です。
 
 
 
私たちスポーツラボ鍼整骨院では、あなたの競技復帰をサポートします。
再発を防ぎ、早期に復帰できるようお手伝いしますので、ぜひご相談ください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
名古屋市緑区滝ノ水4丁目107
スポーツラボ鍼整骨院 滝ノ水
伊藤 由貴
 
 

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