アーチコラム 浜松で朝起きて急に呼吸をするだけでも背中が痛くなった『ギックリ背中』について(アーチ鍼灸整骨院)
アーチ鍼灸整骨院の増田鮎美です。
私は柔道整復師の資格を持っており、静岡県や愛知県を中心に展開しているアーチフィジカルケアグループの浜松市にありますアーチ鍼灸整骨院で痛みでお困りの方の治療をさせて頂いております。
今回は、美容師のお仕事をしていてY様の症例です。今まで肩こりのような症状は常に感じていたということでしたが、ある日の朝、目を覚まして起き上がろうとした時に右の肩甲骨の内側辺りに痛みがあり、呼吸をするだけでもその度にピキッと痛みが走りました。
右手を動かそうとするとさらに痛みが強くなってしまったそうです。
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前日に何か特別なことをしたわけではなく、いつも通りお仕事をしていただけなのになぜ急にこのような「ギックリ背中」になってしまったのでしょう。
Y様が 痛くなってしまったのは右の肩甲骨と胸椎の間の上の写真のちょうど赤丸の場所です。
ではまず、肩甲骨と胸椎の位置についてみていきましょう。
基本、正常な肩甲骨の位置は胸椎の2番目から7番目辺りにあり、胸椎から肩甲骨までの間はだいたい7.5㎝くらいとなっています。
その正常な位置から何らかの原因で逸脱してしまうと筋肉などにストレスがかかり痛みの原因となってしまいます。
Y様の場合は、仕事柄ずっと右手にハサミを持ち、わきを開けて固定した状態で髪の毛をカットしていかなければなりません。
そうなると肩甲骨は外転(外に開く)しているいる状態になります。肩甲骨と胸椎の間は伸張されているということです。
それに加え、今回痛みが出る原因の最大のポイントは、Y様の普段の姿勢が大きく関わっていて、簡単に言ってしまうと背中が丸まっていたからです。
もともと胸椎というのは生理的弯曲では後弯しているものなのですが、その後弯がさらにひどくなってしまっていました。
そうなると肩甲骨と胸椎の距離は長くなり、お仕事をしていないときでも常に伸張されていたことになります。
普段の姿勢でもストレスがかかっていたのに、さらにお仕事で負担がかかってしまい、筋肉が耐えられなくなり今回の痛みに繋がったのだと考えられます。
では、そんな状態のY様が痛めてしまった当日に治療に来てくださり、いったい何をしたのかについてです。
まず患部(痛めてしまったところ)に関しては少し熱持っていたこと、何もしなくても痛みが出ていたこと(自発痛)、触れただけで痛みが強く出てしまうことからみても急性期といって炎症が起きていることは間違いはありませんでした。
そのため患部には急性期の鍼治療、超音波を行い炎症症状を少しでも早く抑えられるようにしました。
そしてもう一つ大事なことは、患部のストレスを減らすことをしていきます。
前胸部や肩関節後面部の肩甲骨を外に持っていくために働く筋肉などのリリースを行いました。
上の画像の赤丸の部分です。
もしお家で行うとすれば、痛みが強くてつらいと思いますので反対の手で痛い方の前胸部をさする、誰かに肩の後面部をさすってもらう、それだけでいいと思います。
そうすることで肩甲骨が正しい位置に少し戻りやすくなります。
そして次の日には痛みは半分くらいになっていたということでした。4日目になるとほぼ痛みはなくなり、違和感と張り感が残っている状態でしたので、治療と合わせて姿勢を治すためのリハビリもやっていかなくてはいけません。
先ほどお伝えした前胸部と肩関節後面部のリリースはそのまま継続して頂き、今度は胸椎が過度に後弯になっているものを改善させるために「キャット&ドッグ」というものをやってもらいました。
・キャット&ドッグ
よつばいになり、脊柱を丸めたり反らしたりしていく(無理をせず行ってください)
10回×2セット
もう1つは肩が前に出て猫背にならないように前胸部を鍛える「ダンベルフライ」です。
・ダンベルフライ
ストレッチポールの上に横になり重りを持って手を開いていく
前胸部がしっかりと伸びているのを感じながら行う
10回×2セット
今回、Y様は1週間ほどで痛みや違和感は改善されました。
ただその方の姿勢や歩き方など動作により、治療方法やリハビリ、トレーニング内容は変わってきますので痛みがあるときには無理をせず治療を受けることをオススメします。
痛みがなくともお身体のことで痛みや悩みがある方は是非ご相談ください。
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