アーチコラム 静岡市の小中学生サッカー選手と親御さんへ|足が速いだけでは勝てない?加速・減速・切り返しを高める身体づくり
初めまして。静岡市瀬名川にあるアスリート鍼灸整骨院の水原颯士(みずはら はやと)です。
当院では、スポーツによるケガの治療やリハビリだけでなく、サッカーをはじめとしたスポーツのパフォーマンス向上を目指すトレーニング指導も行っています。
サッカーを頑張るお子さんを見ていて、こんなことを感じたことはありませんか?
「足元の技術はあるのに、試合ではなかなか活躍できない。」
「相手との競り合いや、最初の一歩で負けてしまう。」
「切り返しで相手についていけない。」
「速く走れても、急に止まったり方向を変えたりするのが苦手。」
サッカーでは、ドリブルやパスなどの技術はもちろん、走り出す速さや、相手の動きに合わせて止まる力、素早く方向を変える力も必要になります。
こうした動きを身につけるために、取り入れたいトレーニングの一つが「ジャンプトレーニング」です。
「ジャンプがサッカーに関係あるの?」と思う方もいるかもしれません。実は、ジャンプトレーニングは、ジャンプ力だけでなく、短距離走や方向転換の能力を高めることにも役立つと研究で報告されています。
今回は、ジャンプトレーニングがサッカーの動きにどう関係するのか、具体的なトレーニング方法と合わせて紹介します。
目次
①ジャンプトレーニングはサッカーにどう役立つ?
サッカーでは、相手より先に動き出す、スピードに乗る、急に止まる、逆方向へ切り返すなど、短い時間で身体を動かす場面がたくさんあります。
こうした動きに共通しているのが、短い時間で地面に力を伝え、身体を動かす能力です。
ジャンプトレーニングが役立つ理由の一つに、「SSC(ストレッチ・ショートニング・サイクル)」という身体の仕組みがあります。
少し難しい言葉ですが、簡単にいうと、筋肉や腱が引き伸ばされた直後に縮むことで、効率よく力を発揮する仕組みのことです。
例えば、ジャンプをするときに一度しゃがんでから地面を蹴る動作にも、この仕組みが関係しています。サッカーでも、走り出すときや踏み込むときなど、身体を素早く動かす場面で重要になります。
ジャンプトレーニングによって、こうした力の発揮を練習することは、サッカーに必要な身体能力を高めるうえで役立ちます。
ただし、ジャンプ力が上がれば、必ず足が速くなるというわけではありません。ジャンプで身につけた力を実際のプレーに活かすには、ダッシュや急停止、切り返しなど、サッカーの動きに合わせた練習も必要です。
では、それぞれの動きをどのように鍛えていけばよいのでしょうか。
➁最初の一歩・急停止・切り返しを鍛えるには?
1. 最初の一歩を速くする「加速能力」
相手より先にボールに寄せるときや、ドリブルで相手を抜き去るとき。サッカーでは、短い距離で一気にスピードを上げる場面が多くあります。
こうした動きに必要なのが、加速能力です。
加速するためには、地面を力強く押し、その力を進みたい方向へ伝えることが重要になります。
ジャンプトレーニングでは、地面に力を伝えて身体を動かす感覚を養うことができます。特に、前方向に跳ぶ動作は、前に進むための力発揮を意識するきっかけになります。
ただし、ジャンプとダッシュでは身体の動かし方が違います。実際に走るトレーニングも組み合わせながら、身につけた能力を走る動作につなげていきましょう!
2. 素早く止まる「減速能力」
サッカーでは、速く走ることだけでなく、必要なタイミングでスピードを落とし、身体を安定させる力も重要です。
例えば、相手と対峙してドリブルでスピードを上げた後に急停止したり、守備で相手の動きに合わせて止まったりする場面です。
こうした動きでは、身体にかかる力を受け止めながら、バランスを崩さずにスピードを落とす必要があります。
ジャンプの着地も、身体にかかる力を受け止め、姿勢をコントロールする動作の一つです。着地を安定させる練習は、身体をコントロールする能力を身につけるうえで役立ちます。
ただし、ジャンプの着地と走っている最中の急停止は同じ動作ではありません。実際に走って止まる練習も取り入れ、少しずつ減速する動きを身につけていくことが大切です。
3. 素早く方向を変える「方向転換能力」
相手をかわす、相手のドリブルについていく、こぼれ球に反応する。サッカーでは、進行方向を素早く変える場面が何度もあります。
方向転換では、ただ横に動くだけでなく、一度スピードを落とし、身体の向きや重心を調整してから、次の方向へ動き出す必要があります。
横方向へのジャンプは、横へ力を発揮する練習になります。また、片足での着地練習では、片足で身体を支えながら姿勢をコントロールする能力を養えます。
こうした動きを身につけることは、方向転換に必要な身体能力を高めるための一つの方法です。
さらに、実際の試合では、次にどちらへ動くかを自分で判断しなければなりません。身体の能力を鍛えるだけでなく、相手やボールの動きに反応して方向を変える練習も組み合わせていきましょう!
決められた方向へ動く練習に慣れてきたら、合図に反応して動く練習も取り入れてみましょう。
このように、加速・減速・方向転換では、それぞれ必要な力や身体の使い方が異なります。
こうした能力を高めていくためにも、まずは基本的なジャンプ動作を身につけることが大切です。今回は、基本のジャンプトレーニングを5つ紹介します。
③小中学生におすすめのジャンプトレーニング5選
ここからは、サッカーのパフォーマンス向上を目指すうえで取り入れたい、基本的なジャンプトレーニングを5つ紹介します。
ジャンプトレーニングといっても、種目によって鍛えられる能力や目的は異なります。まずは一つひとつの動きを丁寧に行い、自分の身体をうまく使えるようにしていきましょう。
1. スクワットジャンプ 10回×2セット
目的: ジャンプの基本動作を身につける・股関節やお尻を使って力を発揮する

【やり方】
1.足を肩幅程度に開いて立ちます。
2.股関節と膝を曲げ、お尻を少し後ろに引くようにしゃがみます。
3.腕を振りながら、地面を強く押して真上へ跳びます。
4.両足で着地し、姿勢を整えます。
【ポイント】
・膝だけでなく、股関節とお尻を使って跳ぶことを意識しましょう。膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。
・しゃがむ動作からジャンプ、着地までをスムーズに行いましょう。
・慣れてきたら、高く跳ぶことにも挑戦しましょう。
2. アンクルジャンプ 20回×2セット
目的: 足首を中心とした素早い力発揮・地面からの反発を利用する感覚を養う

【やり方】
1.足を腰幅程度に開いて立ちます。
2.膝を大きく曲げず、足首を使って小さく真上へ跳びます。
3.着地したら、地面からの反発を利用して素早く次のジャンプを行います。
【ポイント】
・まずは高く跳ぶことよりも、接地時間を短くし、リズムよく跳ぶことを意識しましょう。
・かかとを地面につけず、足裏の前半分あたりで接地しましょう。
・腕を大きく振って勢いをつけましょう。
・慣れてきたら、接地時間を短く保ったまま高く跳ぶことにも挑戦しましょう。
3. タックジャンプ 10回×2セット
目的: 地面からの反発を利用する能力・前足部を使った素早い接地能力を高める

【やり方】
1.足を肩幅程度に開いて立ちます。
2.地面を強く押して、真上へジャンプします。
3.空中で両膝を胸に近づけるように引き上げます。
4.着地したら、地面からの反発を利用して素早く次のジャンプを行います。
【ポイント】
・アンクルジャンプと同じように、かかとを地面につけずに接地しましょう。
・腕を大きく振って勢いをつけましょう。
・接地時間を短くし、リズムよく連続で跳びましょう。
4. 立ち幅跳び 10回
目的: 前方への力発揮を身につける


【やり方】
1.足を肩幅程度に開いて立ちます。
2.股関節と膝を曲げ、腕を後ろに引きます。
3.腕を振りながら、前方へ大きく跳びます。
4.両足で着地し、バランスを保ちます。
【ポイント】
・斜め45度を目安に跳びましょう。
・上半身も大きく動かしましょう。
・着地時に後ろ重心にならないようにしましょう。
5. 片脚サイドジャンプ 10回×2セット
目的: 横方向への力発揮・片脚で身体を支える能力を養う

【やり方】
1.片脚で立ち、股関節と膝を軽く曲げます。
2.地面を押し、横方向へジャンプします。
3.反対側の脚で着地し、姿勢を安定させます。
4.左右を入れ替えて行います。
【ポイント】
・横方向に大きく跳びましょう。
・着地時は、片脚で3秒間止まりましょう。
・片脚での着地が難しい場合は、両脚で行うか、跳ぶ距離を短くしましょう。
ジャンプトレーニングでは、高く跳ぶ力や遠くへ跳ぶ力を高めることに加え、着地の仕方や地面からの反発を利用することも大切です。
それぞれの種目で目的を意識しながら取り組み、身につけた力をダッシュや切り返しなど、実際のサッカーの動きにつなげていきましょう。
④まとめ
サッカーで活躍するためには、ボールを扱う技術だけでなく、走り出す力、スピードを落とす力、方向を変える力など、さまざまな身体能力が必要になります。
ジャンプトレーニングは、そうした能力を高めるための選択肢の一つです。
ただし、ジャンプをたくさん練習すれば、必ず足が速くなったり、切り返しが上手になったりするわけではありません。
大切なのは、今の自分に何が足りないのかを知り、その課題に合った練習をすることです。
例えば、最初の一歩が遅いのか、走ったあとにうまく止まれないのか、それとも相手の動きに反応するのが苦手なのか。同じ「試合で活躍できない」という悩みでも、必要なトレーニングは選手によって違います。
技術を磨くだけでなく、その技術を試合で発揮できる身体をつくる。それも、サッカーが上手くなるために取り組みたいことの一つです。
アスリート鍼灸整骨院では、スポーツによるケガへの対応やリハビリテーションに加え、身体の状態や動作を確認し、一人ひとりの課題に合わせたトレーニング指導を行っています。
「最初の一歩を速くしたい」
「切り返しで相手に負けないようになりたい」
「技術はあるのに、試合で思うようにプレーできない」
このようなお悩みがありましたら、身体の使い方や動きの特徴を一度確認してみるのもよいかもしれません。
お子さんに合ったトレーニングを知りたい方や、サッカーのパフォーマンス向上を目指したい方は、お気軽にアスリート鍼灸整骨院までご相談ください。
一人ひとりの課題に合わせた身体づくりを通して、お子さんが持っている力を試合で発揮できるようサポートしていきます。
最高のパフォーマンスを共に目指しましょう!
ご精読ありがとうございました。
アスリート鍼灸整骨院 瀬名川
水原颯士







