アーチコラム 名古屋市で“太ももの前の繰り返す痛みに悩まれて”全力でサッカーができない中学生・高校性へ
「太ももの前が張ったように痛くなる」
そんな経験のあるサッカー選手や、お子さんを支える保護者・指導者の方へ。
こんにちは!
愛知県名古屋市のスポーツラボ鍼接骨院に勤務している前田です。
柔道整復師として、学生アスリートから一般の方まで、競技復帰に向け治療を行っています。
突然ですが、こんな経験はありませんか?
・プレー中やプレー後、太ももの前にずっと違和感や張りがある。
・一度治ったと思っても、また同じような痛みを繰り返してしまう。
実は、このような悩みを抱えているサッカー選手は少なくありません。
そして、私自身も現役時代にまったく同じ痛みに悩まされたサッカー選手のひとりでした。
それでは、なぜ太ももの前が痛くなってしまうのでしょうか。
その大きな原因は「sway back姿勢」という姿勢不良にあります。
そしてその姿勢が「筋肉の硬さ」と「ボールを蹴る時のブレーキ機能の低下」を助長しているのです。
身体の成長が著しいジュニア期〜学生期の選手にとって、今自分の身体と正しく向き合うことは、これからのスポーツ人生を守るために欠かせません。
今回は、太ももの前の痛みに悩む選手やそのご家族、指導者に向けて、なぜ痛みが出るのかを分かりやすく解説します!
目次
①ボールを蹴る時、蹴り脚の太ももの筋肉はどう働いている?
ボールを蹴る時の蹴り脚では、太もも前面にある「大腿四頭筋」が主に働きますが、それだけでなく太ももの裏にある「ハムストリングス」も一緒に働いています。


左の画像 ハムストリングス
右の画像 大腿四頭筋
ハムストリングスはボールを蹴り出す瞬間に、膝を固定するための「ブレーキ役」として働きます。
もし仮にここが働かなかった場合、脚を振り切った時に膝を固定できず伸び切ってしまいます。
サッカーのキック動作の中で、蹴り脚の太ももの前を痛めやすい瞬間は主に2つあります。
- 脚を後ろに大きく引き上げる瞬間(テイクバック)
→太もも前面の筋肉が無理やり引き伸ばされることで痛める。
- ボールを蹴り出す瞬間(インパクト)
→太ももの裏の筋肉が硬いと「ブレーキ役」が機能せず、その分、太ももの前の筋肉が「ストッパー」として働き過度な負担がかかって痛める。
「太ももの前が痛いから、前のストレッチだけをする」
これではなかなか治らない理由がここにあります。実は、ハムストリングスがちゃんと働いていないことが、太ももの前を痛める大きな原因になっているのです。
②なぜ太ももの前ばかり痛くなる?
冒頭でもお伝えした通り、
太ももの前ばかり痛くなる原因は「sway back姿勢」にあります。
筋肉はよく「ゴム」に例えられます。
伸びることでパワーを溜め、縮むことで一気にそのパワーを解き放ちます。
しかし、筋肉には「形を記憶してしまう」という性質があり、姿勢不良が続くとその状態で固まってしまいます。
ここで1つ質問です。
あなたは自分の姿勢を見たことがありますか?
何気なく直立している時、下にある写真のような姿勢になっていませんか?

この時、骨盤が後方に傾きながら前に押し出され、背中が丸まって頭が前に出ています。このような姿勢を「sway back(スウェイバック)姿勢」と呼びます。
この姿勢が続くと、筋肉の長さと働きに偏りが生じます。
大腿四頭筋(もも前)は常に引き伸ばされた状態で張ってしまい、
ハムストリングス(もも裏)は縮んだ状態のまま固まってしまいます。
伸ばされた状態で固まると、いざという時にうまく縮むことができず“チカラ”を出せません。
また縮んだ状態で固まると、いざという時にうまく伸びず無理に“引っ張られて”痛める状況が生まれます。
どちらの状態でも、許容範囲を超えた大きな力がかかると、ゴムは「千切れて」しまいます。
これが筋肉における「肉離れや痛みの原因」です。
「sway back姿勢」が続くことで筋肉の硬さが生じ、
バランスの崩壊へと繋がります。
つまり「sway back姿勢」を改善した上で、ハムストリングスの「伸ばされる力(伸張性)」と、大腿四頭筋の「縮む力(収縮力)」のバランスが取れていることで、
テイクバック時に「大腿四頭筋の伸張」と「ハムストリングスの収縮」がスムーズに行われ、
その後インパクトに向けて「大腿四頭筋の収縮」と「ハムストリングスの伸張」を行うことができるのです。
③太ももの前を痛めないための改善方法
では“痛みや違和感なくボールを蹴る”ことを実現するためにどのような身体環境が必要なのでしょうか。
ポイントは以下の3つです。
- 引き伸ばされた「大腿四頭筋」の緊張を和らげること
- 「大腿四頭筋」がしっかりと収縮すること
- ブレーキ役である「ハムストリングス」を正しく使えるようにするために「sway back姿勢」を改善すること
今回は、ご自宅で簡単にできる「太ももの前をケアし、痛みを発生・再発させないための簡単エクササイズ」を3つご紹介します!
【エクササイズ1:大腿四頭筋ストレッチ】
「sway back姿勢」により引き伸ばされて固まった大腿四頭筋の緊張をリセットし、テイクバック時に必要な“しなやかさ”の獲得を目指します。
ポイント:腰が反ってしまうと大腿四頭筋に過度なストレスがかかってしまうため、軽くお腹に力を入れて床を押し付けるように行いましょう。

【エクササイズ2:ニーアップ】
大腿四頭筋などの「一気に縮む力」を高め、テイクバックからインパクトまでに必要な素早い出力を引き出します。
ポイント:ゆっくり持ち上げるのではなく、『パチンッ』とゴムが弾けるように素早く膝を引き上げるように行いましょう。


【エクササイズ3:ヒップリフト】
ハムストリングスを伸ばし「ブレーキ機能」を取り戻すことで、大腿四頭筋への過度な負担を減らします。
ポイント:両手を斜め下前方に伸ばしながら、お尻を引き上げていきます。膝の位置を変えずハムストリングスがピーンと伸びながら支えている感覚を感じながら行いましょう。




④ まとめ
今回は、太ももの前を痛めない「しなやかで強い身体」を目指し、サッカー選手に多い「太ももの前の痛み」の原因と、痛みの発生・再発を防ぐ3つのエクササイズをご紹介しました。
最後に、大切なポイントをもう一度おさらいしましょう!
【今回のポイント】
- 太もも前の痛みの原因は、実は「ハムストリングスのブレーキ不足」にある!
- 根本の原因は「sway back姿勢」による筋肉の硬さとバランスの崩壊にある!
- 「ストレッチ(伸ばす)」「ニーアップ(縮める)」「ヒップリフト(ブレーキ)」というサッカー動作に必要な複数の事柄に対して1つずつアプローチを行う!
「痛みが引いたから大丈夫」と放置してしまうと、同じ痛みを何度も繰り返してしまう可能性があります。
特に成長期のアスリートにとって、今正しい知識を持ち、自分の身体をケアする習慣をつけることは、将来のスポーツ人生を守る大きな財産になります。
・「ストレッチを試してもなかなか痛みが引かない」
・「自分のフォームや身体の使い方が合っているか不安」
そんなお悩みをお持ちの選手や保護者・指導者の方は、我々プロにぜひ一度ご相談ください!
一人ひとりの身体の状態に合わせて、適切な評価をし、ケア・トレーニングをご提案いたします!







