アーチコラム 【静岡でバスケ中に膝が内に入る・内股が気になるミニバス選手へ】
こんにちは。
アスリート鍼灸整骨院瀬名川店の脇田です。
私は、柔道整復師とアスレティックトレーナーの資格を有し一般の方や学生、アスリートの方に対して、治療やリハビリ、パフォーマンスアップの為のトレーニングを伝えさせていただいています。
私自身もバスケットボールのプレイヤーとして競技を行う中で怪我をしてきた経験から、
怪我の治療だけでなくなぜその怪我が起こったのかを競技動作や
姿勢、歩き方、関節や筋肉の硬さなどから予測し、同じ怪我を繰り返さないための身体作りをサポートしています。
そこで今回は、
【バスケ中、膝が内に入る・内股が気になる選手】に対して
その原因とそれにより引き起こされる怪我について、姿勢の改善方法の3つをお伝えしたいと思います。
始めに自分の身体をチェックしていきましょう!
写真のように足を前に出して膝を前に曲げていきます。
この時、膝が内に入りやすいかどうかを確認してみてください!
左の写真のようにある一定の角度を超えて膝を曲げると、膝が内側に入る選手、膝の内側に痛みが出る選手は要注意です。
今から書く内容をぜひ読んで欲しいと思います。
〈膝の前に痛みが出る選手・オスグットでお悩みの選手はこちら〉
その1 〈膝が内に入る・内股の原因〉
原因は、大きく分けて2つあります。
・股関節の問題
・足関節の問題
〈股関節の問題〉
股関節は、図のように寛骨臼と言われる部分に大腿骨頭がはまり込むような構造になっており、比較的可動域の広い関節であるため、様々な方向に動かすことができます。
その動きの中で、股関節を内に向ける“内旋”という動きと、外に向ける“外旋”という動きがあります。
分かりやすい動きで言うと、
内旋はとんび座り、外旋はあぐらの姿勢の時の股関節の動きのことを言います。
膝が内に入りやすい、内股傾向の選手は、この股関節の動きの“内旋”の動きが大きくいき過ぎてしまっている場合があります。
これは、関節が生まれつき柔らかく、股関節が内旋しやすい場合もありますが、
歩き方や姿勢で太ももの内側の筋肉が使われず、外側の筋肉ばかり使ってしまうことにより股関節が内旋しやすい場合などが考えられます。
〈足関節の問題〉
足関節の問題は、足の形に原因があります。
下の2枚の写真を見比べて見てください。
1枚は、いわゆる扁平足と言われ足を支えるアーチが機能しなくなっている足、もう1枚は、反対にハイアーチと言われ足の甲が高くなっている足になります。
膝が内に入りやすい・内股傾向の選手の場合、左の写真のように扁平足で足が内側に落ちやすくなっている事により、膝が内側に入りやすくなっている事があります。
この場合は、股関節のアプローチだけではなくインソールを入れて足のアーチが落ちないようにするなどの方法が必要になってきます。
このように、膝が内に入りやすい・内股傾向になるのは、どこの影響かを見極めてそこに対してアプローチをしていく必要があります。
その2〈膝が内に入りやすい選手に多い怪我〉
膝の痛み
膝が内側に入りやすい選手に最も多い怪我は、膝の痛みです(特に内側の痛みが強い傾向があります)
これは、膝が内に入る事によって内側を通っている筋肉が繰り返し引き伸ばされて痛みが出ます。
また、膝の内側には不安定な膝を支えるための靭帯があります。リバウンドの着地や、ディフェンスの切り返し動作のような急激な方向転換により、
過度に膝が内側に入る事により、筋肉だけでなく靭帯も痛める可能性があります。
股関節の痛み
股関節の内旋量が多いことで、股関節にも痛みが出る場合があります。
股関節の内旋している時間が長ければ長いほど、股関節の内側につく筋肉が短縮して硬くなり、そこに痛みが出る可能性があります。
腰の痛み
股関節が内側に入りやすい姿勢は、反り腰になりやすい姿勢になります
〈バスケットボール選手の反り腰からくる腰痛についてはこちら〉
本来はあるはずの、股関節の伸展の動きが制限されてしまい、それを補うために腰を反ってしまい、その姿勢で繰り返しプレーすることで腰の痛みにつながっていきます。
ここに書かせていただいた3つ以外にも、姿勢をそのままにしておくと痛みがでる場合があります。
今、実際に痛みが出ている選手はもちろん、痛みが出ていない状態でも、部活のレベルや練習強度が上がる事により痛みが出て練習が出来なくなる可能性もあります。
そうなる選手が少しでもいなくなるように次にご紹介するケアを行なってほしいと思います。
その3 〈改善方法〉
・内転筋のリリース
→バスケットボールを内ももにあて横に動きながら筋肉をほぐしていきます。股関節の内旋量が多いとこの筋肉が短縮しやすくなります。
・内転筋のストレッチ
→ほぐした筋肉にストレッチをかけていきます。短縮している筋肉を本来の長さに戻すためにゆっくりと今ほぐした場所にストレッチをかけていきます。
・内転筋のスクワット
・ダブル内転筋
→リリース➡ストレッチ➡最後は、筋肉に収縮を入れるためのトレーニングを行っていきます。
短縮した筋肉を、動かして使えるようにしていくためのトレーニングです。
ここでは、2つご紹介をしたいと思います。
①内転筋スクワット
足を横に大きく開きつま先を外に向けます。
このまま身体を真っすぐにしたまま、腰を下に落としていきます。
この時にポイントなのが、膝とつま先の向きを合わせることです!
〇 ×
膝がつま先よりも内側に入らない状態で行うことで効果的に内転筋(内ももの筋肉)に刺激を入れることができます。
②ダブル内転筋
家にある椅子などを使っていきます。椅子を両方の内ももで挟みその状態で、下側の肘を地面に付き目線を前にします。
この状態で椅子から足が離れないように挟み込んだまま内転筋に刺激を入れていきます。
以上の3つ〈リリース〉〈ストレッチ〉〈トレーニング〉を家で是非実践してみてください!
また、これをしても改善しない場合は、やはり足首の問題も考えられますので、一度ご相談いただければ良いかなと思います。
大切なことは、痛みや姿勢の根本的な原因を解決して、今出ている痛みを無くすことはもちろん、今後痛みを出さない身体づくりや痛みを再発させない身体づくりです。
私たちは姿勢や歩きを評価して、根本的な原因にアプローチする治療を得意としています。お悩みの方は、お気軽にご相談ください
LINEやメール、お電話からのご相談も受け付けております。
脇田 聖