アーチコラム 名古屋にお住まいで、バレエでアキレス腱が痛い人へ(スポーツラボ鍼整骨院 滝ノ水)
【バレエをやっていてアキレス腱が痛い人へ】
こんにちは。スポーツラボ鍼整骨院の岩瀨です(鍼灸師・アスレティックトレーナー)。
今日は、バレエでアキレス腱が痛い方、バランスがうまく取れない方へお話をしていきたいと思います。
バレエや新体操などでは、ルルベと呼ばれる踵を上げた状態が基本となりアキレス腱が痛くなってしまう人も多くいるかと思います。
踵をたくさん上げるから仕方ないとそのままにしていませんか?また、痛みがひどくなってしまっている人はいませんか?
バレエで足首後方の痛みが出る障害としてよくあるのが、
アキレス腱炎、長母指屈筋腱障害、三角骨障害などがあります。
過度な底屈(つま先を下に下げる動き)やジャンプ等を繰り返すことで負荷がかかりすぎて炎症し発生します。
これらになってしまうと治癒するまでに時間が必要となったり、痛みを繰り返してしまうこともあります。
いかにこのような障害にならないかということが大切です。
体の使い方ひとつで負担のかかり方は全く変わるのです。
今日は自分がどんなふうにルルベをしているか見直してみる機会にしてくれたらうれしいです。
今回のポイントは
- 床反力
- 足のアーチ
です。
まずはじめに、『床反力』という言葉を聞いたことはありますか?
『床反力とは、地面(床)から体にかかる力』のことを言います。
50kgの人が立っている時、50kgの力が地面にかかっているのと同時に、地面から50kgの力が上方向にむかい発生しています。
この力は、高く跳んだり、速く走ったり、回ったりパフォーマンスのための大きなパワーとなります。しかしその反面、力をうまく使えないと体にとって大きな負担ともなります。
そしてルルベは、つま先だけでそのパワーを支えることになります。
『床反力』はまっすぐ立っている状態であれば、真上に向かっています。その力を利用し安定して立つためには、地面をしっかりと押す力が必要です。
さらに、床反力が体の身体重心(おへその下あたり)に向かっていると真っ直ぐの軸が取りやすくなります。
一番理想は中足骨が床と90度となり、まっすぐ押せる状態です。垂直に床反力が捉えられるとふくらはぎやアキレス腱に余分な負荷を与ずルルベする事ができます。
ですがトレーニングが足りない状態では、ルルベを無理やり高く上げようとせず、できる高さで床を押すイメージにしてください。
次に足のアーチです。
足のアーチはあった方が良いというのはみなさんご存知かもしれませんが、
アーチが正しく働くことで衝撃吸収をするだけでなく、足部内在筋と言って足の中の小さな筋肉が働いてくれます。これが働くことによって、足部が安定しふくらはぎの筋肉だけに頼ってルルベをすることがなくなり、アキレス腱への負担を軽減させる事ができます。
ルルベをするときに、足の指が浮いたり、曲がったりしていませんか?
指を曲げたり、反らせたりする筋肉を過剰に使ってしまいます。そして安定しません。
足裏を全てつけて立っている状態では、母趾球・小趾球・踵の3点で床をしっかり押すようにします。
ルルベをするときは、第二中足骨(人差し指の骨)で床を押す意識があると安定感を得られると思います。そして、踵は浮いていますが、踵は床側に押していくイメージでいきましょう。
指は丸まったり、反ったりせずまっすぐになっている状態です。
こうすることで足のなかの小さな筋肉が働き、足のアーチを保ちつつ立つことができます。
足のアーチを保ちながら、床反力を正しく利用することで、過剰にアキレス腱となる腓腹筋やヒラメ筋、また長母指屈筋の使用を防ぎます。
オーバーユースになると、はじめに上げたような障害へと繋がっていってしまいます。
今日からできる足のアーチを維持するためのエクササイズを1つお伝えします。
「いもむしエクササイズ」です。
指を曲げずに、踵と母趾球・小趾球をつけた状態で土踏まずを浮かしていきます。
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足の中の小さな筋肉(足部内在筋)が活動してきます。
どこでもできるので、ぜひ練習してみてください。
今回のポイントはすぐに意識と実践ができるはずです。
痛みが出ている場合は自己判断せずに医療機関の受診をお勧めします。
それと同時に、痛みなく踊っていけるようにセルフケアを身につけることも大切です。
自分のからだの特徴を知り、どんなケア、トレーニングをしていけば良いか知りたい方はいつでもご相談ください。
スポーツラボ鍼整骨院 滝ノ水
岩瀨 優子