アーチコラム 名古屋市でサッカーのキック動作をすると股関節前面が痛くなる方へ
こんにちは。スポーツラボ鍼整骨院の柔道整復師田中です。
今回はキック動作での股関節の痛みについてお話をしていきます。
キック動作で股関節前面に痛みがあり悩んでいる方は是非読んでいただけたらと思います。
まず、股関節の解剖から簡単に説明していきます。
股関節は、寛骨(骨盤)と大腿骨(太ももの骨)で構成され、臼上のくぼみに球上の大腿骨頭がはまり込む構造で安定性が高く、自由のある球関節です。
また、強靭な靭帯や関節包、姿勢を保つ、円滑に動くための筋肉に覆われています。
そして、股関節には歩行をしているだけで体重の3〜4倍負荷がかかると言われています。
その為、筋肉もその分使われて硬くなり痛みに繋がりやすくなります。
次に、キック動作でどのようにして痛みに繋がるのかを説明していきます。
実は普段の姿勢が原因で痛みに繋がっているかもしれません。
↓皆さん、普段このような姿勢をとっていませんか?
ここで問題になってくるのが骨盤の後傾です。
本来ならば骨盤は、少し前傾をしていると言われています。
前傾位を保つ為には大殿筋に伸張性収縮(筋肉が引き伸ばされながら力が入る状態)が必要です。
ですが、大殿筋が機能しないと、
骨盤が後傾して股関節前面の筋肉が伸ばされる状態になります。
先ほどもお伝えした通り股関節には体重の何倍もの負荷がかかっています。
この姿勢で立ち続けていたり、動いていたりしたらどうでしょう?
ずっと伸ばされながらも負荷がかかり続けるため筋肉は固くなっていきます。
普段の姿勢から固くなってしまった筋肉でキック動作をするとどうなるのかを見ていきましょう。
キック動作にはクロスモーションという動きによる伸張反射があります。
クロスモーションとは下の図のように(右利きの場合)
蹴り足を後方に引き
対角にある手も後方に引いた後、
反動を使って手足をクロスするように身体を捻って蹴る動作のことです。
この反動が
伸張反射のことで、筋肉が引き延ばされゴムのように一気に収縮することを言います。
固いゴムだと弾力性がなく伸びも縮みもしません。
キック動作では、股関節前面の筋肉などが伸ばされて一気に収縮されます。
固くなってしまった筋肉も同様に伸びも縮みもせず、
伸張反射を出して蹴ることができません。
そうすると、
股関節前面の筋肉だけでボールを蹴ろうとするため、
さらに負担が増え筋肉を固くしてしまい、
悪循環になってしまいます。
そしてキック動作を何回も行うことにより固くなった筋肉に伸張ストレスがかかり痛みが生じてしまいます。
今回は姿勢に着目させていただきましたが原因は一つではありません。
股関節の痛みは使いすぎが原因とよく言われます。
もちろんその理由もあります。
痛くなった部分をマッサージすると、一時的には痛みがなくなるかもしれせん。
ですが、痛みの原因を突き止め、改善されないと同じストレスが加わり痛くなってしまいます。
また、キック動作には上半身と下半身の協調性がとても重要になっていきます。
姿勢や動作を分析し、治療だけではなくひとりひとりにあったリハビリ、トレーニングをして変えていくが必要があります。
なので、股関節の痛みがありどうしたらいいかわからない!とお困りの方、お気軽にご相談ください。
最後までご精読ありがとうございました。