アーチコラム 磐田で乗馬を始めた方へ軽速歩と痛みの予防
こんにちは。
アシスト鍼灸整骨院の伊藤です。
私は現在、柔道整復師の資格を有し一般の方からアスリートの痛みに対する治療やリハビリ、トレーニングに携わっております。
幼い頃から現在も乗馬を行なってきた経験から、全身運動とも言われる乗馬を長く続けるために今回はこんなテーマについて書いていきます。
【乗馬で一番最初の課題(軽速歩)と痛みの予防】
乗馬をしてきた中でよく耳にするのは乗った後や次の日から膝や腰など身体が痛くなったという声です。
ですが、その痛みをそのままにまた乗って痛みが強くなって、、と繰り返している話をよく聞きます。
幅広い年代の方ができる、全身運動なのでダイエットができる、外でできる、競馬ゲームの影響で実際に乗ってみたくなったなどなど
近頃乗馬を最近始められる方が多くなってきたと思います。
そんな方にこれからの乗馬ライフを長く楽しんでいただけるよう、始めて最初に躓きやすい軽速歩のコツと痛みの繋がりをお話します。
まず速歩(はやあし)とは何かご説明します。
速歩とは右後肢と左前肢、左後肢と右前肢が対になって動く走り方で2拍子のリズムで行われます。
2拍子のリズムはヒトの走り方(右足、左足が交互に出る)と一緒のリズムです。
その速歩に対して、乗り手が「立つ」と「座る」を繰り返して馬の背中へ加わる衝撃を緩和させながら走るのが軽速歩(けいはやあし)です。
よく準備運動などで用いられ、馬にかかる衝撃を緩和するため馬の背中を痛めずに行える運動です。
この軽速歩で難しいと言われているのは「立つ」動きです。これが中々イメージ通りにできないため、多くの方が一番最初に躓く壁かと思われます。
ですが一度コツを掴むとあんなに難しかったのが嘘のように簡単にできるようになります。
軽速歩の動き、実はスクワットの動きと似ています。
臀筋を主に働かせるスクワットでは
主に股関節の
「伸ばす」
と
「曲げる」
動きが繰り返し行われます。
軽速歩に置き換えると
「立つ」時は股関節を伸ばす
「座る」時は股関節を曲げる
動きとなります。
乗り終わった後や次の日に膝、腰に痛みの出る方は股関節を主に使うはずのこの動きがうまく行えていない可能性が考えられます。
股関節とは元々可動域のある関節ですが、うまく使えていない場合は股関節の動いていない分を隣の関節である膝や腰で代償して動かすため
本来動きがあまり出ないはずの膝や腰は負担が大きくなり痛みに繋がります。
さらに「立つ」が上手くできない方は股関節の動きの他に重心の位置も見直してみると良いかもしれません。
イスに座ってみると重心の位置の大切さがわかりやすいです。
まず身体を真っ直ぐにしたままお尻を少し後ろに引いて座ることができる足の位置ですと
赤い丸から足の位置が近いため
立つ時も身体をあまり前に倒すことなく膝も前に出すことなく立つことができます。
では身体を前に大きく倒して座ってみましょう。
そうすると先程より赤い丸と足の位置が遠くにあるはずです。
これは立っていた重心の位置と座った重心の位置が大きく離れるため
この体勢から立ちあがろうとした時、身体を前に大きく倒すか膝に力を入れなければ立ち上がるのがとても大変になってしまうのです。
馬のリズムに合わせてこの動作を行う場合、身体を大きく倒して立ったり座ったり繰り返していると馬のリズムから遅れてしまい繰り返し立つのが困難になります。
前者で行なった重心を意識した位置でスクワットの動作を行うことで立ちやすく馬のリズムにもついていくことができますし、乗り終わってからや後日の痛みも予防できます。
正しい関節や身体の使い方をして楽しいはずの乗馬を悩み、苦しみながら行うことにならないよう今の乗り方をチェックしてみてください。
馬の上ではバランスなど他の要素が原因なこともありますので、お悩みの方はいつでもご相談ください。
アシスト鍼灸整骨院
静岡県磐田市千手堂888-1
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伊藤 由貴