アーチコラム 浜松市で試合後だけ肩が痛い高校球児へ|肩の痛みの原因・セルフチェック・改善方法を解説
はじめまして。
アーチ鍼灸整骨院の對馬蒼都(つしまあおと)です。
試合中は投げられるのに、
「試合が終わると肩が痛い。」
そんな症状はありませんか?
夏の大会が終わり、新チームでは練習量や投球数が増えていきます。
今は試合後だけの痛みでも、そのまま放置すると秋季大会や来年の夏まで影響してしまうことがあります。
私は高校生まで野球を続け、自身も肩の痛みに悩んだ経験があります。
また現在は、多くの高校球児の身体を診る中で、「もっと早く相談していれば…」という選手を何人も見てきました。
だからこそこの記事では、
の5項目に分け、スポーツ現場での経験を交えながら分かりやすく解説します。
①試合後だけ肩が痛くなる原因とは
「試合中は痛くなかったのに、試合が終わると肩が痛い…。」
実は、この症状は高校球児によく見られるもので、肩にかかる負担が少しずつ蓄積しているサインかもしれません。
まず知っておいてほしいのは、投球は肩だけで行う動作ではなく、全身の力をボールへ効率よく伝える運動だということです。
地面を踏み込んで生まれた力は、
足→股関節→骨盤→体幹→胸椎→肩甲骨→肩→肘→手
へと順番に伝わります。
これをスポーツ医学では「キネティックチェーン(運動連鎖)」と呼びます。
この連鎖がスムーズに働くことで、肩だけに頼ることなく速いボールを投げることができます。
【肩は「エンジン」ではなく「ブレーキ」】
多くの人は、「肩はボールを投げるために力を出している」と考えています。
しかし実際には、ボールをリリースした直後の肩には、腕を減速させる(ブレーキをかける)という非常に重要な役割があります。
投球では腕が非常に速いスピードで前方へ振られます。その勢いを止めなければ、肩の関節は不安定になり、大きな損傷につながる可能性があります。
そこで働くのが、腱板(ローテーターカフ)です。
腱板とは、
・棘上筋
・棘下筋
・小円筋
・肩甲下筋
の4つの筋肉で構成され、肩関節を安定させながら腕をコントロールしています。

特にボールを離した直後は、棘下筋や小円筋が強く収縮し、前方へ振られた腕にブレーキをかけています。
試合では何十球、時には100球以上投げることもあります。そのたびに腱板は強い遠心性収縮(筋肉が伸ばされながら力を発揮する収縮)を繰り返すため、小さな損傷や疲労が蓄積していきます。
【なぜ試合中は痛くないの?】
試合中は集中力が高まり、アドレナリンなどの影響によって痛みを感じにくくなります。
また、身体が温まることで筋肉や腱の柔軟性が一時的に高まり、動きやすくなることも理由の一つです。
しかし、試合が終わって身体が落ち着くと、疲労した腱板や周囲の筋肉に起こっていた微細な損傷や炎症反応が痛みとして現れます。
つまり、
「試合後だけ痛い」
という状態は、肩の組織が悲鳴を上げ始めているサインとも考えられます。
【肩だけが悪いわけではない】
さらに、高校球児では肩そのものよりも、
・股関節の硬さ
・胸椎の可動性低下
・肩甲骨の動きの悪さ
・体幹機能の低下
などが原因となり、肩へ負担が集中しているケースも少なくありません。
本来、下半身で生み出した力を全身で伝えられれば、肩への負担は分散されます。
しかし、どこか一つでも動きが悪いと、その不足分を肩が補うことになり、腱板や関節唇に繰り返しストレスが加わります。
その結果、
「試合後だけ肩が痛い」
という状態から始まり、やがて投球中や日常生活でも痛みを感じるようになってしまうことがあります。
②試合後だけ肩が痛い高校球児のセルフチェック
「試合後だけだから大丈夫」と思っていませんか?
次の項目に当てはまるものがないか、一度チェックしてみましょう。
【肩の症状】
□ 試合や練習の後だけ肩が痛くなる
□ 翌朝まで肩の重だるさや疲労感が残る
□ 肩を上げると引っかかるような感じがある
□ 投球後に肩の前や後ろがズキズキする
□ アイシングをすると楽になる
【投球パフォーマンス】
□ 球速が以前より落ちた気がする
□ コントロールが安定しなくなった
□ 遠投になると肩が痛い
□ キャッチボールは平気、全力投球で痛む
□ 試合後半になると腕が振れなくなる
【身体の状態】
□ 肩甲骨が硬いと言われたことがある
□ 股関節や胸(背中)が硬いと感じる
□ 投球フォームが以前と変わったと言われた
□ 肩や肘をかばって投げている自覚がある
□ 練習量や投球数が最近増えている
3つ以上当てはまる場合は、肩だけでなく身体全体の使い方に問題が起きている可能性があります。
このチェックは診断を目的としたものではありません。複数の項目に当てはまる場合は、肩だけでなく身体全体の動きに問題が生じている可能性があります。
痛みが軽いうちは「投げられるから大丈夫」と思いがちですが、その状態で無理を続けると、肩だけでなく肘や腰など別の部位にも負担がかかることがあります。
秋季大会や来年の夏を万全の状態で迎えるためにも、違和感のあるうちに一度身体の状態を確認することをおすすめします。
③試合後だけ肩が痛いときは病院?整骨院?
「整形外科と整骨院、どちらに相談すればいいの?」
このような悩みを抱えている高校球児や保護者の方も多いのではないでしょうか。
まず大切なのは、強い痛みや重いケガが疑われる場合は、整形外科で検査を受けることです。
このような症状がある場合は、整形外科の受診をおすすめします。
・肩が痛くて腕を上げられない
・安静にしていても痛い、夜も痛みで目が覚める
・肩に力が入らない、ボールを投げられない
・腕や手にしびれがある
・痛みが日に日に強くなっている
このような場合は、腱板損傷や肩関節唇損傷、骨の異常などが隠れている可能性があります。レントゲンやMRIなどの画像検査が必要になることもあるため、早めに整形外科を受診しましょう。
一方、このような症状は早めの身体のチェックがおすすめです。
・試合後だけ肩が痛くなる
・翌日には痛みが軽くなる
・遠投や全力投球だけ痛い
・球速やコントロールが落ちてきた
・投球フォームが以前と変わった気がする
・肩だけでなく、肩甲骨や股関節の硬さも気になる
このような症状では、肩そのものだけでなく、肩甲骨・胸椎・股関節・体幹など、全身の動きに原因があるケースも少なくありません。
当院では、肩だけを施術するのではなく、投球フォームや全身の動きを評価し、「なぜ肩に負担が集中しているのか」を確認したうえで施術や運動指導を行っています。
また、評価の結果、骨や腱板、関節唇などの損傷が疑われる場合には、整形外科での画像検査が必要と判断し、受診をご案内しています。
「整骨院か病院か」ではなく、その時の身体の状態に合わせて適切な医療機関につなぐことも、私たちの大切な役割だと考えています。
「この痛みは様子を見ても大丈夫なのか」「病院へ行った方がいいのか分からない」という場合でも、お気軽にご相談ください。
④試合後だけ肩が痛いときに今日からできる改善方法
① キャット&ドッグで胸椎の動きを改善する
投球では、胸椎(背中)がしっかり動くことで、下半身で生み出した力を肩へ効率よく伝えることができます。
しかし、胸椎の動きが悪くなると、肩甲骨が十分に動かなくなり、その不足分を肩が補うことになります。
その結果、腱板への負担が増え、試合後の肩の痛みにつながることがあります。
そこでおすすめなのが「キャット&ドッグ」です。
四つ這いの姿勢で背中を丸めたり反らしたりすることで、胸椎の柔軟性が向上し、肩甲骨も動きやすくなります。
練習前のウォーミングアップや練習後のケアとして、10回を目安に行ってみましょう。

② 棘下筋のストレッチで肩のブレーキ機能を守る
投球では、ボールを離した後に腕へブレーキをかける役割を担うのが棘下筋です。
試合では何十球も投げることで棘下筋に疲労が蓄積し、柔軟性が低下すると肩関節の動きが悪くなり、痛みの原因になることがあります。
そのため、練習後は棘下筋を中心とした肩の後方組織をしっかりストレッチし、筋肉の緊張を和らげることが大切です。
痛みを感じるほど強く伸ばすのではなく、心地よく伸びる程度で20〜30秒を2〜3回行うようにしましょう。

③ 大胸筋のストレッチで肩甲骨を動かしやすくする
胸の前にある大胸筋が硬くなると、肩が前方へ引っ張られ、肩甲骨が正常に動きにくくなります。
すると、投球時に肩の前側へ負担が集中し、腱板や肩関節にストレスがかかりやすくなります。
大胸筋を柔らかく保つことで、肩甲骨がスムーズに動き、肩への負担を軽減することができます。
ストレッチポールやバットを使用して、胸の前が気持ちよく伸びる位置で20〜30秒キープしましょう。
特に、スマートフォンや勉強などで前かがみの姿勢が多い高校生にはおすすめのストレッチです。

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⑤まとめ
高校野球は、一度しかありません。
秋季大会も、
来年の夏も、やり直すことはできません。
だからこそ、「まだ投げられるから大丈夫」
ではなく、
「今の身体なら一年間戦い抜けるか」という視点で自分の身体と向き合ってほしいと思います。
違和感が小さいうちに身体を整えることが、
結果的に一年間ケガなくプレーする一番の近道です。
私たちアーチ鍼灸整骨院は、
高校球児一人ひとりの目標に寄り添い、
秋季大会、そして来年の夏を最高のコンディションで迎えられるよう全力でサポートいたします。
肩や肘に少しでも不安がある方は、一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
アーチ鍼灸整骨院 鍼灸師 對馬蒼都






