アーチコラム 静岡市で試合の後半になると段々膝が痛くなるミニバス選手へ
「前半は元気に走れていたのに、後半になると膝が痛くて思うように動けない…」
「バスケを頑張りたいのに、痛みのせいで全力が出せない…」
そんな風に感じているミニバスの選手、静岡市にも実はたくさんいます。
この症状、特に小学生の成長期に多く見られる“ある特徴”なんです。
「成長痛かな?」「そのうち治るよ」と言われて、無理をしていませんか?
でも、体からの小さなサインを見逃さずに、しっかり向き合ってあげることで、ケガを予防出来たり、パフォーマンスがぐんと良くなることもあるんです。
この記事では、静岡市でミニバスをがんばる小学生や保護者の方に向けて、
「試合の後半になると膝が痛くなる」その原因と、痛みの分類やセルフチェックの方法、そして家庭でできる予防法まで、わかりやすく解説していきます。
① 膝の痛みの分類
膝の痛みにはいくつかのタイプがあります。
ミニバスのような激しい運動をしている小学生に多いのは、以下のようなものです。
Ⅰ.オスグッド・シュラッター病(成長期特有の膝下の痛み)
- 成長期に多い
- 膝のお皿の下がボコッと出て痛む
- ジャンプやダッシュを繰り返す競技に多く見られる
Ⅱ.ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)
- ジャンプや着地、ダッシュの繰り返しによる炎症
- 膝のお皿の下が押すと痛む
- 成長痛と間違われやすい
Ⅲ.半月板や靭帯の損傷(まれだが注意)
- 捻る動作や接触プレーで発生
- クリック音、引っかかり感があると注意
Ⅳ.膝蓋下脂肪体炎
- 膝のお皿の下の柔らかい部分に痛みが出る
- 膝を伸ばすと鋭い痛みが出る
これらの痛みは、「単なる成長痛だから大丈夫」と思って放置してしまうと、悪化する可能性もあるため、注意が必要です。
特に【膝蓋下脂肪体炎】は誰にでも起きやすく、プレーは出来るけど膝が痛むという状態になりやすいです。
では膝蓋下脂肪体とは何なのか説明していきます。
② 膝蓋下脂肪体について
【膝蓋下脂肪体とは?】
膝(ひざ)の前側、ちょうどお皿の下あたりにある「やわらかい脂肪のクッション」のことです。
この柔らかい脂肪のクッションがあることで、膝を曲げたり伸ばしたりする動きをサポートしてくれている、とても大切な存在です。
【どんな役割があるの?】
膝蓋下脂肪体には、次のような働きがあります。
A.膝の動きをスムーズにする
膝のお皿や腱の動きが滑らかになるように、隙間を埋めてくれるクッションの役割をしています。
B.衝撃を和らげる
ジャンプや着地、走ったときの衝撃を吸収してくれる働きがあります。
C.痛みや異常を感じ取る
脂肪体には神経がたくさん集まっているため、敏感で痛みを感じやすいのが特徴です。
ちょっとした炎症や圧迫でも痛くなることがあります。
【どうして痛くなるの?】
たとえば、ミニバスやサッカー、バレーボールなどジャンプの多いスポーツをしているお子さんは、膝に繰り返しの負担がかかりやすくなります。
その結果…
- クッションが炎症を起こして腫れる
- 伸ばしたり曲げたりしたときに骨と骨の間に挟まりやすくなる
- 鋭い痛みや、動きの制限が出ることがあります
特に「膝のお皿の下を押すとピンポイントで痛い」「膝をまっすぐ伸ばすと痛い」といった症状が出ると、膝蓋下脂肪体の炎症や圧迫が原因の可能性があります。
③ 膝蓋下脂肪体はなぜ痛くなる?
A.繰り返しの圧迫や摩擦
- 膝の過度に伸ばす動きや、膝を繰り返し強く伸ばす動作(ジャンプやキックなど)で、脂肪体が太ももの骨とすねの骨の間に挟まれて圧迫される
B.膝関節の捻れや偏り
- X脚やO脚により、脂肪体にかかるストレスが偏る
- 走っている時の足の接地やジャンプの着地で膝が内に入る
C.外傷後の炎症
- 転倒や打撲などによる直接外力で脂肪体が損傷する場合がある
D.関節の不安定性
- 靱帯損傷や筋力低下などにより膝関節が不安定になると、脂肪体が異常な動きを強いられ痛みを生じやすい
- 元々関節が柔らかすぎる場合、膝の可動域が過剰となり脂肪体が挟まれやすくなる
④ 膝蓋下脂肪体の痛みが出やすいかどうかのセルフチェック
A.ランジ動作
- 横から見たときに膝が前へ出ていないか
- 前から見たときに膝が内側に入っていないか
B.片脚立ち
- 横から見たときに上半身が後ろへ偏っていないか
- 横から見たときに背中が丸まっていないか
⑤ 膝蓋下脂肪体の痛みを出さないためには?
痛みが出た際は整骨院でのケアも大事ですが、毎日の自宅でのケアやトレーニングも
予防・改善のカギになります。
- 簡単なトレーニング①(スクワット)
- 足を肩幅に開き胸を張り、股関節から曲げる
- 膝よりも肩の位置が前に(踵重心にならない)
- お尻の下辺りが疲れると◎
- 簡単なトレーニング②(シザーズ)
- 写真の様に横向きで寝て足を上下に動かす
- 上半身~足まで一直線に保つ
- お尻の横が疲れると◎
⑥ 最後に
バスケットボールが大好きで、毎日一生懸命がんばっているみんなへ。
そして、そんな子どもたちを応援している保護者の皆さんへ。
膝の痛みは、成長期の体にとって自然なこともありますが、放っておくと将来的なケガやパフォーマンス低下につながることも多々あります。
「少し気になるな…」と思ったら、それは体からの大事なメッセージ。
整骨院は、そうしたサインを見逃さず、元気にプレーを続けるためのお手伝いをする場所です。
静岡市でがんばるミニバス選手たちが、ケガを恐れず思いっきりコートを駆け回れるように。
膝の痛み無く大事な試合や大会に出られるように。
地域の整骨院として、これからも治療からリハビリ、トレーニングまで全力でサポートしていきます!
アスリート鍼灸整骨院 瀬名川店
静岡県静岡市葵区瀬名川1丁目31-19
☏ 054-297-3811
鍼灸師 辻岡 伸也