アーチコラム 体幹を安定化させるトレーニング スポーツラボ鍼整骨院 千種
【 体幹を安定化させるトレーニング】
こんにちは。スポーツラボ鍼接骨院千種院の小池です。
私は、柔道整復師の資格を有し、資格取得後は整形外科にて6年間研修をつみ、そこで様々なケガの治療を学んだのち、スポーツラボ鍼接骨院千種院で勤務しております。
現在は、アスリートのケガの治療やパフォーマンスアップのためのトレーニング、また一般の方の痛みの治療とトレーニングを中心に診させていただいております
今回は体幹を安定化させるトレーニングについてです。
体幹部の筋肉を“インナーコアユニット・ローカルシステム”(以下インナーコア)といいます。
インナーコアは手足に力を伝達するための土台であり、各スポーツのパフォーマンスや、日常生活動作において様々な要素で関与することから、多くの指導者やトレーナーさんが体幹トレーニングを取り入れています。
また、慢性腰痛に対して最も効果のある治療法は『運動療法』とされていることから、腰痛再発予防に対しても体幹トレーニングが推奨されています。
今回は、体幹を安定化させる筋肉であるインナーコアを2つに分けて解説し、その機能から実際のトレーニングを交えて紹介していきます。
【ローカル筋とグローバル筋】
腰椎(体幹部)を安定化させる作用のある筋肉は大きく分けて、ローカル筋とグローバル筋に分かれます。
ローカル筋はいわゆるインナーマッスルであり、体幹の深いところに位置し、腰回りの安定化に関与しているといわれています。
一方で、グローバル筋はいわゆるアウターマッスルで、体幹の浅いところに位置し、各運動時に力を発生させ上半身から骨盤へ力を伝達する役割があります。
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腹横筋(左図) 外腹斜筋(右図)
腹横筋などのインナーコアはすべての動作の予備動作に関係しフィードフォアード作用を有します。
〚フィードフォアード作用とは上肢が動く0.03秒前、下肢が動く0.11秒前に早く動く〛
つまり手を上げる、ボールを投げる、ラケットを振る動作で腹横筋は先行して活動し手足への力の伝達や円滑な運動制御を行っている。
また、ローカル筋は歩行などの負荷の低い反復運動や姿勢を維持する際、持続的に活動しています。
一方で、グローバル筋はというと、ローカル筋に比べ筋繊維も厚く、関節をまたいでいる為、ジャンプやダッシュなど大きな力を発生させる際に重要となってきます。
では、実際にスポーツや日常生活においてローカル筋とグローバル筋どちらの方が大切なのか・・・
答えは・・
『どちらも大切です』
スポーツや日常生活においてローカル筋とグローバル筋がお互いに協調的に作用することでインナーコアが完成するのです。
ローカル筋は縁の下の力持ち。
実際は表に出ている大きなグローバル筋が派手に動いているように見えて、実際はローカル筋が陰で支えてくれている。
いい関係です。
ではこの2つの筋肉を機能的に鍛えるにはどうすればいいのか。
段階を踏んだエクササイズを何個かお伝えします。
➀ドローイン
手順1:仰向になり両ひざを立てる
手順2:鼻から息を吸い(約5秒)お腹を膨らませる
手順3:口からゆっくり息を吐きながら(約10秒)最大限お腹をへこませ5秒キープ。
10セット行う
➁四つ這い骨盤前傾
手順1:四つ這いになる
手順2:お尻を上に向ける(お尻の穴が上を向くように)
手順3:下位腰部多裂筋に収縮を感じる
10回行う
➂ブレーシング
手順1:仰向けになり両ひざを立てる
手順2:鼻から息を吸いお腹を最大限膨らませる
手順3:お腹を膨らませた状態で力を入れ5秒キープ
10回行う
➃プローン+ブレーシング
手順1:うつ伏せになり、両肘と両つま先で体幹を支える
※上記の体制がとれない方は、膝をついて体幹を支える
手順2:この状態で➂ブレーシングを行い10秒キープ
手順3:10秒キープ後、体制を一度リセットしもう一度行う
10回行う
今回は体幹を安定化させるトレーニングを紹介させていただきました。
これらのトレーニングは道具を使わず、自宅で簡単に行えます。
ぜひ無理のない範囲でトライしてみてください。
小池 隆史 (こいけ たかふみ) 【柔道整復師】
スポーツラボ鍼接骨院 千種